平成14年12月1日 永代経 毎月一日奉修 四条金吾殿御返事 |
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【通解】 孝養を教える立場の僧侶であっても、父母や師匠の命日に追善供養に励む者はまれです。諸天もそのような者を見て怒りや憤りをおぼえ、不幸の者と思われていることでしょう。姿形は人間界であるけれども心は畜生界の衆生のようです。顔は人間であるが心は鹿のように愚かしい者であると申すのもこれです。日蓮は過去の罪障を消滅し、未来には霊山浄土に生まれあわすことができると思えば、現在起こっている種々の大難が雨のごとくに降りそそごうとも、また雲のごとくわいてこようとも、法華経の修行であると思えば苦しみも苦しみとは思いません。 この様な日蓮の弟子檀那となられている人々の中でも、特に今月の十二日に亡くなられている妙法聖霊は法華経の行者でした。日蓮の檀那でした。どうして餓鬼道に堕ちることがありましょうや。必ず、釈尊や多宝仏を始め一切の仏の御室前に居られることでしよう。そこで、この妙法聖霊こそ四条金吾殿の母親であると母親であると一同の仏様から頭をなでお誉めの言葉をかけていただいていることは間違いありません。そして、釈尊とお話をされております。「私は親孝行な子供を持って幸せです」と。 |
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