日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成16年4月1日 永代経

妙法尼御前御返事
〜 其の三 〜
妙法尼御前御返事(御書一四八三頁)

 白粉の力は漆を変じて雪のごとく白くなす。須弥山に近づく衆色は皆金色なり。法華経の名号を持つ人は、一生乃至過去遠々劫の黒業の漆変じて白業の大善となる。いわうや無始の善根皆変じて金色となり候なり。
しかれば故聖霊、最後臨終に南無妙法蓮華経ととなへさせ給ひしかば、一生乃至無始の悪業変じて仏の種となり給ふ。煩悩即菩提、生死即涅槃、即身成仏と申す法門なり。かゝる人の縁の夫妻にならせ給へば、又女人成仏も疑ひなかるべし。若し此の事虚事ならば釈迦・多宝・十方分身の諸仏は妄語の人、大妄語の人、悪人なり。一切衆生をたぼらかして地獄におとす人なるべし。提婆達多は寂光浄土の主となり、教主釈尊は阿鼻大城のほのをにむせび給ふべし。日月は地に落ち、大地はくつがへり、河は逆しまに流れ、須弥山はくだけをつべし。日蓮が妄語にはあらず、十方三世の諸仏の妄語なり。いかでか其の義候べきとこそをぼへ候へ。委しくは見参の時申すべく候。

七月十四日
日蓮花押
妙法尼御前申させ給へ


【現代語訳】

 白粉には黒い漆であっても雪のように白く変える効用があります。須弥山に近づくと種々の色もみな金色になります。南無妙法蓮華経を持つ人は一生乃至過去遠々劫の黒業の漆が変わって白業の大善根となります。言うに及びませんが、無始以来の善根は皆金色に変わります。

 そこで、故聖霊の臨終の姿を思いますに、最後に南無妙法蓮華経と唱えたのですから、一生の間だけではなく過去世からの悪業はすべて仏の種に変わります。これが煩悩即菩提・生死即涅槃・即身成仏と言う教えです。貴女はこのように仏に縁のある方と夫妻になったのです。また女人成仏も疑いがありません。もしこのように日蓮が申し上げることが嘘であるならば、釈尊・多宝仏・十方分身の仏たちは嘘つきの人、大嘘つきの人、悪人です。一切の人々をだまして地獄に堕す人です。反対に、提婆達多は寂光淨土の主となり、教主釈尊は阿鼻地獄の中にある大きな城で業火に焼かれむせび苦しむでしょう。また太陽や月は地上に落ち大地は逆さまになり、河は逆流し、須弥山は崩れ落ちるでしょう。このことは、日蓮が嘘、と言うばかりではなく、十方の仏、過去・現在・未来の三世の仏が嘘をつくことになりますので、そのようなことは絶対にありません。詳しくはお目にかかったときに申し上げましょう。


【妙法尼】大聖人様に帰依し純真に御本尊様の信仰を貫いた女性信徒。静岡県岡宮(沼津市)に住していた。

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