日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成16年10月16日 婦人部交流会

四条金吾女房御返事

四条金吾女房御返事 御書七五七頁
文永一二年一月二七日 五四歳

四条金吾女房御返事(御書七五七頁)

此の法華経計りに、此の経を持つ女人は一切の女人にすぎたるのみならず、一切の男子にこえたりとみへて候。せんずるところは一切の人にそしられて候よりも、女人の御ためには、いとをしとをもわしき男に、ふびんとをもわれたらんにはすぎじ。一切の人はにくまばにくめ、釈迦仏・多宝仏・十方の諸仏乃至梵王・帝釈・日月等にだにも、ふびんとをもわれまいらせなば、なにくるし。法華経にだにもほめられたてまつりなば、なにかたつまじかるベき

【通解】

この法華経のみに説かれていることがあります。それは女性の成仏です。この法華経を持つ女性は他のすべての女性にすぐれているばかりではありません。すべての男性よりもすぐれています。思いますに、すべての人にそしられたとしても、女性にとっては最愛と思う男性に可愛いと思われることが本望でしょう。それと同じように、すべての人に憎まれようとも、釈尊や多宝仏や十方の仏や梵天や帝釈天や日天や月天等に可愛いと思われるならば何の不足があるでしょうか。まして法華経の御本尊様にほめていただけるのであればどれほど嬉しいことでしょう。


【ポイント】

 御本尊(日蓮大聖人)様にお誉めいただける信心をしましょう。私たちがこの世に生を受けたのは苦しむためではありません。悩むためではありません。成仏するためにこの世に生を受けてきたのです。と思っても、苦しみも悩みも消えるわけではありません。

 そこで、日蓮大聖人様が御本尊様を顕し私たちに与えて下さったのです。御本尊様にお題目を唱えることにより、この世に生を受けた使命を自覚することができます。使命を自覚することにより、苦しみも楽しみに変わります。悩みも悟りに変わります。これが、※「煩悩即菩提」の教えです。

 当抄での御指南も、御本尊様を根本にした生活を築くことにより、女性の身であっても仏になることができることを教えて下さるのです。女性も男性も区別なく、むしろ南無妙法蓮華経と唱える女性が無信の男性よりすぐれている、との仰せは、御本尊様の功徳を拝する上から大切なお言葉です。この御文から大聖人様の教えが平等なものであることが良く分かります。

 仏の弟子である女性の身であることを自覚し、いまだに御本尊様に縁のない方々を導く信仰に励んでまいりましょう。


※煩悩即菩提
ぼんのうそくぼだい(煩悩即菩提)煩惱は、瞋や貪り愚かな心を言い、菩提は仏の悟りのこと。ゆえに、私たちの諸の悩みや苦しみがそのまま仏の悟りに通ずることを意味する。仏の悟りと私たちの心が一体不二であるなどというと、この穢れた凡夫と清い仏様と一緒であるなどとは恐れ多いことで信じられない、と言うのが法華経以外の教えです。たしかに法華経よりほかの経文にはこのようなことは説かれておりません。したがって、浅い教えであるというのです。日蓮大聖人様は末法の衆生は南無妙法蓮華経と御本尊様にお題目を唱えることにより、煩悩をそのまま悟りとすることができると教えて下さいます。

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日蓮正宗向陽山佛乗寺