日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成17年2月16日 御誕生会

如来滅後五五百歳始観心本尊抄

如来滅後五五百歳始観心本尊抄 新編御書六五四頁
文永十年四月二五日 五二歳

如来滅後五五百歳始観心本尊抄 (御書六五四頁)

此の本門の肝心、南無妙法蓮華経の五字に於ては仏猶文殊薬王等にも之を付属したまはず、何に況んや其の已外をや。但地涌千界を召して八品を説いて之を付属したまふ。其の本尊の為体、本師の娑婆の上に宝塔空に居し、塔中の妙法蓮華経の左右に釈迦牟尼仏・多宝仏、釈尊の脇士上行等の四菩薩、文殊・弥勒等は四菩薩の眷属として末座に居し、迹化・他方の大小の諸菩薩は万民の大地に処して雲閣月卿を見るが如く、十方の諸仏は大地の上に処したまふ。迹仏迹土を表する故なり。
 
【現代語訳】

仏はこの法華経の肝心である南無妙法蓮華経の五字は、文殊菩薩や薬王菩薩等の迹化を代表されるほどの菩薩方にさえ付嘱されておりません。ましてそれ以下の菩薩たちに付嘱されなかったことは言うまでもありません。ただ本化の菩薩である「地涌の菩薩」を大地から召し出して、涌出品から嘱累品までの八品を説かれて南無妙法蓮華経を付嘱されました。
その本尊のお姿は、本門の仏の住されるこの裟婆世界の上に多宝塔が居かれ、多宝塔の中には南無妙法蓮華経の仏がおわします。そして、右の方には釈尊、左の方には多宝如来が上行等の四菩薩を脇士としておわしまし、文殊菩薩や弥勒菩薩は四菩薩の眷属として末座に控えております。迹化の菩薩や他方の多くの菩薩は、あたかも民衆が殿上人を仰ぎ見るように南無妙法蓮華経の仏を拝しています。また、十方から参集した諸々の仏たちは大地の上におられます。これは本仏・本土、迹仏・迹土を表すためです。



■日興上人が大聖人様を仏様として拝していたことが明らかなお手紙。

御節供御返事 (歴代法主全書 一 - 一九七頁)

五月御節句、御酒・ちまき、如員數みまいらせ候。法主聖人の御寶前に奉備進候了。恐々謹言。

五月五日                白  蓮  花押


【語句】

・五月御節供=五月五日の端午の節句のこと。
・ちまき=もち米などを笹やマコモの葉に包んで蒸した食べ物。古くはチガヤの葉に巻いたことから、ちまきと称した


南条殿御返事 (歴代法主全書 一 - 一七六頁)

故尼御前の御ために、白米一斗・御酒大瓶一・さいさいの御くそく、いろいろにみまいらせ候ぬ。ほんの御ために、きうたちみな御よりあひて候て、いとなませ給候よし、ほとけしやう人の御けんさんに申しあげまいらせ候ぬ。恐々謹言

七月十三日              日  興  花押

南条殿御返事


【語句】

・故尼御前=南条時光の妻 、妙蓮のことと思われる。元享三年(一三二三)八月十三日に亡くなっている。
・さいさい=@再々、度々、しばしば A細々、こまごまとした、いろいろな
・ほんの=お盆の供養のため
・きうたち=公達。時光と妙蓮の子供たちのことをさしている。
・御けんさん=ご見参。お見せする、お目にかける。大聖人様が「そこにおいでになる」というお心でお仕えしている様子が彷彿とするお言葉。


白米一斗御返事 (歴代法主全書 一 - 一八八頁)

こあまうゑの御ために、白米一斗・たいへい一・ようとう一すち給候て、ほつけしやうにんの御ほうせんに申あけまいらせ候て、たいしうら御きやうよみまいらせ候へく候。恐々謹言。

正月七日                日  興  花押

御返事


【語句】

・こあまうえ=故尼上。なくなった時光の母のことと思われる。
・たいへい=大瓶。水や酒などを入れる大きなかめ。
・ようとう=用途。銭
・ほつけしやうにん=法華聖人。大聖人のことを日興上人はこのように仰せになる。
・たいしうら=大衆等。日興上人のもとにいる僧侶たちのこと。
・御きやう=御経。法華経のこと。

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日蓮正宗向陽山佛乗寺