日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成17年2月6日 広布唱題会

乙御前御消息

乙御前御消息 新編御書八九七頁
建治元年八月四日 五四歳

乙御前御消息 (御書 八九七頁)

氷は水より出でたれども水よりもすさまじ。青き事は藍より出でたれどもかさぬれば藍よりも色まさる。同じ法華経にてはをはすれども、志をかさぬれば他人よりも色まさり利生もあるべきなり。
 

【通解】

 氷は水が凍ってできたものですが、水よりも冷たいものです。藍染めの青は藍の実から生まれた色ですが、くり返しくり返し染めることで元の藍よりも青くなります。このように、同じ法華経ではありますが、その信仰心がより強盛な人は他人よりも功徳が勝れているのです。


【ポイント】

 当抄は建治元年八月四日、大聖人様五十四歳の御時に身延から鎌倉に住していた乙御前に与えられたものです。乙御前は日妙尼の子供です。この親子は、『乙御前母御消息』(六八九頁)で、「道のとをきに心ざしのあらわるゝにや」(遠い道をわざわざ足を運ぶお姿にあなたの仏様へのお志が明らかになっております)とのご文を頂いておりますように、佐渡の島まで大聖人様をお訪ねするほどの強盛な信仰でした。

 そのような信仰をする方に対しても、「志をかさぬれば」となおいっそうご信心に精進されることを御指南下さっております。

 私たちは、『松野殿御返事』(一〇四九頁)

「凡夫の菩提心は多く悪縁にたぼらかされ、事にふれて移りやすき物なり」
(凡夫の仏道を求める心は多分に悪い縁に惑わされたり、色々な事柄に触れることにより変わりやすいものです)

と御指南下さるごとくでありますから、常に我が身を律して行くことが肝心です。油断をするとたちまちに魔縁に触れ悪道に引かれてしまいます。

 したがいまして、大聖人様がこのようにご信心を勧めて下さるお言葉を素直に拝し、寒いおりにもかかわらずこのようにご参詣になり、御法主日顕上人猊下と共に広宣流布を祈る修行に、「色まさり利生もあるべきなり」と仰せ下さるご利益を体感することが叶うのです。

 春はまもなくです。唱題をかさね世界の平和を実現する折伏の修行に励みましょう。

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日蓮正宗向陽山佛乗寺