日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成20年9月23日 秋季彼岸会

お彼岸にあたって

亡き方を大切にすることは、自分を大切し感謝の心を育てること

@上野殿後家尼御返事 (平成新編御書三三八頁)

上野殿後家尼御返事 (御書三三八頁)

いかにもいかにも追善供養を心のをよぶほどはげみ給ふべし

 日蓮正宗の信仰は、亡き方を大切にする信仰です。それは、宗祖日蓮大聖人様の仰せだからです。この御文は、日蓮大聖人様が上野殿の後家尼に対して、「どのようなことがあっても、心の限り追善供養にお励みなさい」と教えておられるものです。

 大聖人様が、「物言わぬ方を大切にしなさい」と教えて下さるのは、感謝の気持ちを忘れがちな現代人には特に重要なことではないでしょうか。追善供養が、感謝の気持ちを育てるのは「思う気持ちを強くする」修行だからです。

 また追善供養は、亡き方を前にして、自らの生き様を問う時間でもあります。「親がいて今の我が身がある、あの人のお陰で」等々。

 このように、お彼岸やお盆に込められた意義を理解し、心から亡き方を思う修行は、とても大切な意義があるのです。


A曾禰殿御返事(日興上人の御書・歴代法主上人全集一−一四九頁)

曾禰殿御返事 (日興上人の御書・歴代法主上人全集一−一四九頁)

彼岸御佛料、員数の如く見参候了。富士の珍しき物に候上は申し盡くし難く候。恐々謹言

 八月二七日
                                 白 蓮 花 押
曾禰殿御返事


【御文の意味】

 お彼岸にあたって、御本尊様への御供養、(お知らせ戴いた)数の通りに確かにございました。富士の珍しい(貴重な)お品です。このような貴重なお品を亡き方のために、御本尊様にお供えされるお心は、いいようのないほど素晴らしいものです。


【語句の意味】

彼岸御佛料 ─── お彼岸にあたってなされた御本尊様への御供養のこと
員数 ────── 数量・数
見参 ────── 対面する、目にする


 この御文は、第二祖日興上人に、甲州の地頭であった曽祢殿が、お彼岸の追善供養をお願いしたことに対しての御返事です。このことから、日興上人が日蓮大聖人様の御教えを正しく受け継がれて、御信徒を導かれていたことが明らかです。また、曽祢殿は、「血脈の次第 日蓮日興」との大聖人様の御遺命を守り、大聖人様滅後は、日興上人を大導師と仰ぎ信心に励んでいたことが分かります。さらに、亡き方々のために、貴重な品々を御供養申し上げ、追善供養に勤めていたことも知ることのできる貴重な物です。 私たちも、曽祢殿と同じように日蓮大聖人様の信仰に誇りをもち、感謝の気持ちを忘れずに精進をいたしましょう。また、苦悩の中にあって、道に迷っている多くの人々の灯火になれるように誓うこともお彼岸の意義の一つであります。 お励み下さい。

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日蓮正宗向陽山佛乗寺