日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成22年11月6日 広布唱題会

上野殿尼御前御返事

上野殿尼御前御返事 (御書 七五一頁)
文永一一年 五三歳

上野殿尼御前御返事 (御書七五一頁)

鵞目一貫給ひ了んぬ。
それ、じきはいろをまし、ちからをつけ、いのちをのぶ。ころもはさむさをふせぎ、あつさをさえ、はぢをかくす。人にものをせする人は、人のいろをまし、ちからをそえ、いのちをつぐなり。人のためによる火をともせば人のあかるきのみならず、我が身もあかし。されば人のいろをませば我がいろまし、人の力をませば我がちからまさり、人のいのちをのぶれば、我がいのちののぶなり。


【通解】

鵞目一貫の御供養をお受け致しました。
そもそも、人は食物によって顔色もよくなり、力も強くなり、命ものばすことができます。衣服は寒さを防ぎ、暑さを遮り、恥を隠します。このように、衣食は人が生きて行く上で必要欠くべからざる物です。このように大切なものを、他人に施すことによって、施された人の色を増し力を添え生命を持続させることになります。
人のために灯をともして足下を照らしてあげたならば、その人の足下が明るいだけではなく自身の足下も明るくなります。これと同じように、衣食を施して他人を助けたならば、助けたならば我が命を助けることになります。


【指導】

上野尼に与えられた御文です。上野尼は常に大聖人様に真心の御供養をされておりました。当抄も御供養の功徳を明かされたものです。

また、衣食を法に置き換えて拝するならば、正法を他人に施す、つまり折伏をすることによって我が身を助けることになる、ということを教えて下さっている、と拝することができます。これは、自行が化他であり、化他が自行である、との菩薩行の在り方を示された御文です。『立正安国論』では、

「汝須く一身の安堵を思はゞ先ず四表の静謐を祈るべきものか」

と御教示です。これらの御文を心肝に染め、「広布前進の年」を有終の美で飾り、明年の「実践行動の年」を雄々しく迎えましょう。

本日は広布唱題会へのご参詣ご苦労さまでした。この唱題会は、広宣流布の御遺命を達成するために、御法主上人の大導師のもと、世界中の日蓮正宗寺院で時を同じくして奉修されるものです。御法主上人の御心を我が心とし、自らの成仏と一切衆生の成仏を願い、異体同心の信心を錬磨する唱題会です。ゆえに、大きな功徳を受けることができます。その功徳を親兄弟ばかりではなく一切の人々に分け与える折伏行に励みましょう。

「人のためによる火をともせば人のあかるきのみならず、我が身もあかし」

の御文を忘れることなく御精進下さい。

文責編集部 転載複写等禁止



日蓮正宗向陽山佛乗寺