日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成23年9月4日 広布唱題会

妙一女御返事

妙一女御返事 (御書一四八一頁)
弘安三年七月一四日 五九歳

妙一女御返事 (御書一四八一頁)

能化・所化倶に歴劫無し。妙法経力即身成仏す」等云云。又云はく「当に知るべし、此の文に成仏する所の人を問うて此の経の威勢を顕はすなり」等云云。此の釈の心は、即身成仏は唯法華経に限るなり。


【通解】

(伝教大師は法華秀句の中で)「能化も所化もともに、歴劫修行はありません。妙法蓮華経の力によって即身成仏するのです」と説かれております。また同じく法華秀句に「正しく理解するべきです。この経文の意は、法華経で成仏する人がいるかいないかを問い質し、法華経の威勢を顕しているのです」とあります。このように伝教大師が解釈をされるお心は、即身成仏はただ法華経に限っていることを教えんがためです。


【要点】

爾前経に説かれる菩薩方は「歴劫」といって長い長い時間をかけ、その間生死・生死を繰り返し、さらに六波羅蜜等の修行の後に仏に成ることが叶うと説かれている。

法華経では、爾前経の菩薩方のような歴劫修行をすることなく、法華経を信受することによって即身成仏が叶うと説かれている。この違いを
「能化・所化倶に歴劫無し。妙法経力即身成仏す」
と示されるのである。ここでの能化は仏界、所化は九界を意味する。「倶に」とされて、仏界と九界の差別無く、十界互具一念三千を説き明かした仏の極説である妙法蓮華経の「経力」により、一切の衆生が仏に成る功徳が受けられる事を御教示されるのである。

さらに、法華経提婆達多品十二で、文殊師利菩薩が釈尊に、「竜女が妙法蓮華経を修行することによって成仏が叶うか否か」と質問をし、その後、竜女は法華経の修行によって蛇身を改めることなく即身成仏の現証を顕し妙法蓮華経の功徳の偉大さを説き示したことを、
「此の経の威勢を顕はす」
と述べられているのである。

日蓮大聖人は、竜女の成仏は法華経の功徳の偉大さを明らかにする「現証」である、とされ、
「即身成仏は唯法華経に限る」
との御教示を遊ばされるのである。すなわち、我等の幸福は御本尊のお力にあることをこの御言葉でお示し下さるのである。慢心を戒める意味でも、御本尊のお徳と用きを心肝に染めたいものである。

「発迹顕本」の九月である。暑の疲れが出るころであるが、使命を自覚し仏道修行に励むことで、困難も乗り越えることが出来る。共々に精進を。

以上

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日蓮正宗向陽山佛乗寺