日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成25年3月20日 春季彼岸会拝読御書

上野殿尼御前御返事

宗祖日蓮大聖人が教えて下さること
【相手を思いやる心】

上野殿尼御前御返事(日蓮大聖人御書七五一頁)
文永一一年 五三歳

上野殿尼御前御返事(平成新編御書・七五一頁)

人にものをせする人は、人のいろをまし、ちからをそえ、いのちをつぐなり。人のためによる火をともせば人のあかるきのみならず、我が身もあかし


【通解】

 他の人に広く恵を与えるならば、その人は心身共に壮健になる。それは人のために火を灯したならば、相手の人ばかりが自分自身も照らされるのと同じである。


【六波羅蜜(ろくはらみつ)】

 仏道修行の一つに六波羅蜜(ろくはらみつ)があります。波羅密とは完成する・到達する等の意で、六種の修行をすることで悟を得ることができるとされます。

@布施(ふせ) 物質的な面と精神的な面の布施があります(後述) 
A持戒(じかい) 戒律を持つ修行
B忍辱(にんにく) 迫害や苦難を耐え忍ぶ修行
C精進(しょうじん) こつこつと六波羅蜜を修行すること
D禅定(ぜんじょう) 心を定めて真理を求める修行。
E智慧(ちえ) 真理を見極める正しい心。その心を持ってさらに励む修行

 @の「布施波羅密」は、ア、財施(食物・衣服、金銭などの財を施すこと)。イ、法施(仏樣の教えを説くこと)。ウ、無畏施(人々の恐れの心を取り除く手助けをすること)の三種があります。

 六波羅蜜の最初に、「布施波羅密」が挙げられていることに重要な意味があります。それは、自らの中にある、食物や衣服、金銭などの物質的な物への執着心を解き放ち、仏様のお使いをする、という折伏の修行により、自己中心的な心を打ち破り、一段高い心を得ることが叶うからです。


【七施】

 また、布施には七施(しちせ)が示されて、日常生活の上での教えが具体的に説かれております。

@眼施(げんせ)・優しい眼差。
A和顔悦色施(わげんえつじきせ)・笑顔、喜びの顔。
B言辞施(ごんじせ)・優しい言葉、思いやりのこもったあたたかい言葉。
C身施(しんせ)・手を差しのべるなどの身体的な事柄。
D心施(しんせ)・他の人々を思いやる心。
E床座施(しょうざせ)・座る場所を譲ること。
F房舎施(ぼうしゃせ)・家や部屋などを他者の為に用いること。


【布施は自らの心を豊かにする修行】

 布施をすることは相手を思うことであり、相手を思うことは自らの心を豊かにすることになる、という仏様の御教えが分かります。

 本日のご参詣も、御先祖をはじめ亡き方々を思い、行動を起こされた結果です。それは、皆さまのお心を豊にする修行です。大きな功徳を受けられると信じます。この後も追善供養にお励み下さい。

 好き季節になりました。自他ともの幸せを目指す日蓮大聖人様の御信心です。共々に南無妙法蓮華経と唱え御精進されますことを念願いたします。

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日蓮正宗向陽山佛乗寺