日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成25年5月5日 広布唱題会拝読御書

覚性御房御返事
筍御書
妙法尼御返事

@『覚性御房御返事』(平成新編御書九八八頁)
建治二年五月五日 五五歳

覚性御房御返事 (平成新編御書九八八頁)

せひすひとつゝ、ちまき二十、かしこまりて給び候ひ了んぬ。よろこび入るよし申させ給へ。恐々謹言。

 五月五日                  日 蓮 花押

覚性御房


【現代語訳】

清酒一筒、ちまき二十本、ありがたく給わりました。悦んでおりますことをお伝え下さい。


A『筍御書』(平成新編御書九八八頁)
建治二年五月一〇日 五五歳

筍御書 (平成新編御書九八八頁)

たけのこ二十本まいらせあげ候ひ了んぬ。そのよしかくしやう房申させ給ひ候へ。恐々謹言。

 五月十日                  日 蓮 花押

御返事


【現代語訳】

たけのこ二十本、お供え申し上げました。その旨を覚性房よりお伝え下さい。


B『妙法尼御返事』(平成新編御書一二二六頁)
弘安元年五月一日 五七歳

妙法尼御返事 (平成新編御書一二二六頁)

干飯一斗・古酒一筒・ちまき・あうざし・たかんな方々の物送り給びて候。草にさける花、木の皮を香として仏に奉る人、霊鷲山に参らざるはなし。
況んや民のほねをくだける白米、人の血をしぼれるが如くなるふるざけを、仏・法華経にまいらせ給へる女人の成仏得道疑ふべしや。

 五月一日                   日 蓮 花押

妙法尼御返事 

日月は地におち須弥山はくづるとも、彼の女人仏に成らせ給はん事疑ひなし。あらたのもしや、たのもしや。   


【現代語訳】

干し飯を一斗、古酒を一筒、ちまき、あおざし、たけのこ等をお送りいただきました。草木の花や、木の皮をお香として仏にお供えした人は、仏の住まわれる霊鷲山に参ることができます。まして、民が骨を砕くようにして働いて収穫した白米や、人が血を搾るようにして造った古酒を、仏・法華経にお供えする女人は、必ず成仏得道が叶います。
日や月が地上に墜ち、須弥山が崩れるようなことがあったとしても、このように御供養に励んだ女人が仏に成ることは疑いがありません。誠に頼もしいことです。



【要点】

@は建治二年五月五日、Aは同じく十日、Bは弘安元年五月一日の御書です。何れにも「ちまき」や「たけのこ」の名があります。節句にあたっての御供養でしょうか。対告衆の覚性房については詳しいことは伝えられておりませんが、信徒からの御供養を大聖人様にお取り次ぎしたことがわかります。一説では、北条家に連なる人が入信し、御供養を願い出たおりのものである、とされております。直接の手紙は憚られることから、覚性房を通して与えられた、というものです。

妙法尼は、現在の沼津市岡宮に在住していた信徒であると伝えられております。「あうざし」は麦の芽を粉にして作られた菓子です。「たかんな」はたけのこのことです。蒸して干した白米は誠に貴重な食物です。それらを御供養する妙法尼の深い信心と、その信心を「あらたのもしや、たのもしや」とお誉めになる御本仏の御心が拝いせられます。この方々の姿から、素直で、純粋な信仰を学ぶことができます。ありがたいことです。

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日蓮正宗向陽山佛乗寺