日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成26年5月1日 永代経

上野殿御返事

上野殿御返事(平成新編御書・一四二八頁)

上野殿御返事 (御書・一四二八頁)

願はくは我が弟子等大願ををこせ 去年去々年のやくびゃうに死にし人々のかずにも入らず 又当時蒙古のせめにまぬかるべしともみへず
とにかくに死は一定なり 其の時のなげきはたうじのごとしをなじくはかりにも法華経のゆへに命をすてよ つゆを大海にあつらへ ちりを大地にうづむとをもへ 法華経の第三に云はく「願はくは此の功徳を以て普く一切に及ぼし、我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」云云 恐々謹言


〔意訳〕

 我が弟子達よ、今こそ大願を起こすべき時である。一昨年から去年にかけて流行した疫病で、多くの人が亡くなった。幸いにも、その中に入ることはなかった。しかし、押し寄せてくる蒙故国の軍勢からの攻めを免れることは出来ないであろう。
 どちらにせよ、私たちは必ず死を迎える。遠い将来の死であっても、ただ今の死であっても、死の悲しみ・苦しみは同じである。そうであるならば、法華経のために命を捨てるべきである。法華経のために命を捧げることは、一滴の露が大海に入るように、また一粒の塵を大地に埋めるように、我等の一瞬の生命を、御本尊の大海に帰入せしめることである。そして、その永遠の生命は再び蘇り、自在の活動を展開することが出来るようになるからである。
 法華経の化城喩品第七には、「願うことは、我が仏道修行の功徳を、普く全ての人々に分け与え、私と周囲の人々が、一人残らず佛道を成就することである」とある如くである。恐々謹言。

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