日蓮大聖人御書拝読と御法話

平成26年9月7日 広布唱題会拝読御書

一昨日御書

一昨日御書(平成新編御書四七六頁)
文永八年九月一二日 五〇歳

一昨日御書 (御書四七六頁)

抑人の世に在る誰か後生を思はざらん。仏の出世は専ら衆生を救はんが為なり。爰に日蓮比丘と成りしより、旁法門を開き、已に諸仏の本意を覚り、早く出離の大要を得たり。其の要は妙法蓮華経是なり。一乗の崇重三国の繁昌、儀眼前に流る、誰か疑網を貽さんや。
而るに専ら正路に背きて偏に邪途を行ず。然る間聖人国を捨て善神瞋りを成し、七難並び起こりて四海閑かならず


〔意訳〕

そもそもこの人間界に生を受けている者で、来世のことを思わない者がいるでしょうか。そのことを解決するために仏が世に出られ、衆生を救うために教えを説かれたのです。
そこで日蓮は出家し仏法を学びました。そして諸仏の本意を余すことなく覚り、迷いの境地を離れるための大要を残さず得ました。
その教えの肝要はこの妙法蓮華経です。ただ一つの正法である妙法蓮華経を敬い大切にしたインド・中国・日本の三箇国が栄えたことは、目の前に現れたことです。誰がこのことを疑うでしょうか。
しかし現在の我が国では、正しい教えに背いてひたすら邪な教えを行じております。そのようなことから、聖人はこの国を捨て去り、国を守る役目がある諸天善神が正法を信仰しない人々を見て瞋を強くしております。このようなことから、国内では戦争や内乱や自然災害などの七難が次から次に起こり、国外も穏やかではありません。


〔語句の意味〕

○ 出離=出離生死(しゅつりしょうじ)のことで、生死は苦しみや迷いのことをいい、出離は苦しみや迷いを明らかにしてゆくことをいう。つまり、人界に生を受けた我等が、生老病死等の苦しみから離れ、仏の覚りに入ること。

○七難
 @人衆疾疫難(にんしゅうしつえきなん)=病気によって多くの人々が死ぬこと。
 A他国侵逼難(たこくしんぴつなん)=他の国から侵掠を受けること。
 B自界叛逆難(じかいほんぎゃくなん)=味方同士で争うこと。内乱。
 C星宿変怪難(せいしゅくへんげのなん)=星の運行が狂うこと。
 D日月薄蝕難(にちがつはくしょくのなん)=日蝕や月食が起こること。
 E非時風雨難(ひじふうう)=季節はずれの強風や大雨のこと。
 F過時不雨難(かじふうのなん)=干ばつに襲われること。

※自然災害や人災、また兵乱等の七難が頻発する近頃の世相に敏感な人は、素直な心の持ち主です。このような人は大聖人様の信仰に縁をして生老病死の苦から解き放されます。反対に、無関心な人は六道輪廻から逃れることができずに、悩みや苦しみの中をさまようことになります。お経文に説かれたことは物語ではなく、現実のことです。衆生の心が穢れた結果、苦しみの世界が広がっているのです。

私たちは人数も少なく、力もありませんが、御本尊様の力は絶大です。法力と仏力を信じ、自他の幸福を願って今月も進んでまいりましょう。

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日蓮正宗向陽山佛乗寺