参議院議員選挙
参議院議員選挙が始まる。

支持する政党や議員がいなくとも棄権はやめよう。白紙でも良いから、投票所に足を運ぼう。この選挙はこれまでにない大きな意味を持っている。

年金問題の質疑を途中で打ち切り強行採決した自民党と公明党。
国会が閉会してからイラクに自衛隊を国連軍の一員として派遣を決めた自民党と公明党。
そんな与党に、国の行く先を委ねられるだろうか。

特に、公明党に対しては、かつて支援をした経緯からも言わなければならない。
作家の小林信彦氏は21日の朝日新聞で、昨今の日本の政治を、「だれかが喜ぶ」と書いた。だれかはさだかではないが、小泉・ブッシュ・池田。いったい「だれか」。我々大衆でないことは確かである。

歴史を学ぶと、シベリア出兵に出くわす。
シベリア出兵は「国際社会の一員として・日本の国益を守るため」であった。今イラクへの派遣も「国際社会の一員として・国益を守るため」。

シベリアから列強諸国が撤退をする中で、日本だけが居続けた。国益を守るために。そして国益を失った。それどころか未来永劫に盡きることがないと思える罪障を負わなければならなくなった。
イラクには聞くところによると、豊富な石油が埋蔵されているそうな。国益を守るためにそのまま居座るのかも知れない。

第二次戦争は、悲惨な戦争であり、多くの犠牲者を生んだ。しかし、誤った方向に国を導き、国民に塗炭の苦しを強いた指導者の多くはそのままと言っていいほど生き延びた。東条英機をはじめとする一部の軍人と広田弘毅などの政治家を除いては。哀れなのは銃後の守りを仰せつかった一般国民であり、遠く戦地で倒れた兵隊である。もう一言言うなれば、侵掠を受けた韓国・中国・東南アジアの人々である。

創価学会の初期の活動は、貧乏人と病人ばかり、と揶揄されるぐらいに、当時の底辺で生きていた人たちに、希望を与え勇気を与えた。富士大石寺の大御本尊様を信仰して、平等で争いのない平和な社会を築こうと日夜努力をしたのではなかったか。その心の奧には、戦前戦中に虐げられた思いがあり、戦争という抗しきれない大きな暴力に苦しんだ記憶があった。戦争の一端を担っていながら、戦後はまた要領よく立ち回り、かつての責任などお構いなしに振る舞う一部の者たちに対する思いが無かったとは言えまい。

そのような人々を組織し、公明党をつくり、積極的に政治に参加し、国を改革しようと立ち上がったのではないか。「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」とうのが、公明党の基本であった。だから、自らは昼食を抜いても、公明党支援のためのカンパとして初期の党員は嬉々として活動に身を挺したのである。

公明党を政権政党にすることで、平等で幸福な国家が実現する。日蓮大聖人様の仏法を信仰する人たちが直接的に政治に参画することで、戦争のない国家、平等で一人ひとりが尊重される国家が実現するはずであった。

ところが、いまはどうであろう。戦争に導いた政治家の流れをくむ自由民主党を支えている姿は。戦争の悲惨さを骨の髄まで知り尽くした人たちが英知を集めて制定した「不戦の誓い」を破り、他国との戦いに国民を積極的に参加させようとしている。

21日の党首討論で、神崎氏は「政権に参加し4年8ヶ月、多くの政策を実現した」と胸を張った。小泉首相の下で経済は上向きになり今後は中小企業にもその好影響が現れるであろう、と。日本の現在の景気上昇は、大企業のリストラであり、政府の力ではない。リストラをされた人々に光を当て、弱者を救済することが公明党の役回りであったはずだ。いまは、弱者に鞭を当てる役目を担っているのが公明党ではないか。一例が、質疑を打ち切ってまで強行採決をした「年金法案」である。このことは世論を見るまでもなく、多くの国民を不安に陥れた。そして、政治への不信を増大させている。きっと、強行採決をして年金法を通過させなければならないほど小泉首相に借りがあるのだろう。裏に美味しい話があると勘ぐってしまうほどのお粗末さである。しかも、22日の新聞で、少子化の問題は法案の審議中には出来上がっており、故意に発表を遅らせたことが明らかにされた。

北朝鮮への対応については「対話と圧力」と発言した。核問題や拉致問題などで周辺諸国に多大な迷惑を及ぼし、脅威となっている国に対しての交渉であり、難問が山積みされてはいるが、対話を掲げてその裏で圧力をかける交渉ごとってなんか変ではないか。話し合いにおける一つの取引の材料として、核を放棄しないと軍隊を送るぞ、フセインのようになるぞ、という圧力をかけている状況を想像する。でもこれって、対話と言えるの。「目には目を」のハンムラビ法典の一節を思い出す。ついに、仏教とは異質の信仰を持った神崎武法公明党委員長の誕生である。仏教には「智慧波羅密」という言葉がある。「偉大な池田先生から頂いた靴下をはいて」修行に励んでいるのであれば、「智慧」を大事にすべきでしょう。

「かゝる日蓮を用ひぬるともあしくうやまはゞ国亡ぶべし」種々御振舞御書を今一度思い出そうではないか。

自衛隊のイラクへの派遣とそれに続く国連軍への参加に対する態度も不可思議である。

「一閻浮提第一の本尊この国に立つべし」と観心本尊抄で大聖人様は仰せである。

そして本門戒壇の大御本尊様として、「末代幼稚の頸に懸けさしめたまふ」と、私たちに絶対幸福境界を開く道を教えて下さる。この大理想を忘れて党の歴史を全否定し、目先の利益に走るのは何故なのか。

「犬が師子をほゆればはらわたくさる」『衆生心身御書』現証であろうか。

今回の参議院選挙は、この国を、そして世界を左右する前例のない大きな意味を持っている。棄権をしないで、とにかく投票所に足を運ぼう。選択する候補者がいなくても、とにかく投票所に行こう。棄権は組織を持つ議員を喜ばすだけで、彼らは組織のためにしか働かないことは周知の事実である。だから棄権はやめよう。そして、白紙でも投票箱に入れよう。ただし、白紙だと「白紙委任」と勝手に思う輩が議員だから、×を書こう。今私たちができることはたくさんある。智慧を出し合って前に進もう。それが今を生きている私たちの役目であり、責任である。

公明党を古くから支援している人たちに申し上げたい。

あなた達は「戦争をする国」を作るために公明党を応援してきたのですか?
子や孫に武器を持たせて、他国と戦争をするために日蓮大聖人様の信仰をしたのですか?
大企業を救済し、中小企業を見捨てる政策実現のために手弁当で選挙活動をしてきたのですか?
年金や介護、福祉を重視したはずだったのに、いつの間にかお金持ちを重視するようになっていませんか?

思うことはいっぱいあります。元支援者として。


佛乗寺住職 笠原建道

(文責編集部)



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