第11回

ある朝の出来事
某日午前6時
仏乗寺の前の道路の掃除をしていると、某宗教団体の新聞を配っている婦人が自転車から降りて、突然声をかけてきた。

「あなた達がどうしてこの宗旨にいるか分からない」

「貴女がどのような信仰をしているか知りませんが、いきなりそのようなことをいう貴方の神経が分かりません」

「貴男、日顕(上人)がシアトルで起こした事件の裁判で負けたのを知っているでしょ」

「負けたのではなく和解ですよ」

「なにをいうの、負けたのよ」

「資料をお見せしますからどうぞ中にお入り下さい。和解ということがよく分かりますから」

顔色を変えて、
「いや、時間がないから」

「そんなこと言わずにどうぞ」

自転車にまたがり
「新聞を配っているから急いでいるの」

「そうですか、でもおかしいですね。貴女が声をかけてきたんですよ。それなのに、時間がないなんて。おかしいな。都合が悪くなるとそういって逃げるんでしょ」

「逃げるんじゃないわよ。貴男頭がおかしい」

「おかしいのはそちらでしょ。ニセ本尊を拝んでるから悩乱してるようですね」

「ニセなんて、私は代えていない。前の猊下のよ」

「前の猊下てどなたですか。お名前を言ってみてください」

「何であんたに教えなければならないの。変な人ね。時間がないの帰るわ」

どっちが変なのか皆さんお考え下さい。

文責編集部