第12回

新聞記事から

仏乗寺 笠原建道
 平成16年8月30日の朝日新聞朝刊に、自民党橋本派の会計責任者が逮捕された記事がある。事件は、日本歯科医師連盟からされた「一億円」の政治献金を不正に処理をした相変わらずのものである。

 当の橋本元首相は、1億円の小切手を政治献金として受け取りながら、忘れたそうである。その年の政治献金は4億円だったそうだが、そうすると、1億円はその4分の1をしめる額ということになる。400万円の年収のうち、100万円の出所を忘れる庶民はいないだろう。これほどの重要事項を忘れるほどの「脳の用き」しかないのであれば、レーガン大統領の晩年を思わずにはおられない。橋本氏も同じような病に冒されているのでは、と心配になる。即刻病院に行き、精密検査をお受けになることをお勧めする。仮りにも国会議員なのだから、「脳」の健康にも気をつけるべきである。繰り返すが、1億円を受け取って忘れていたのであれば病気を疑うべきである。

 さて、その自民党と連立政権を組み、「政権のチェック機能」を自負する公明党の反応はどうであろうか。

 この事件に関して、公明党幹部の発言は、「世の中が騒がないと自民党は動かない」(16年8月30日)というものである。小泉内閣と自民党を分離し、小泉内閣は支持するが、自民党とは別、との建て前えを前提にした発言であろうが、無責任きわまりないものである。自民党のこのような政治姿勢を支えているのが公明党であり、そこには我々の知ることができない大きな利益があるのだろう。

 もう一つ、「公明党の忍耐力」と題して、同日の朝日夕刊「窓」をあわせて考えてみると、池田大作さんの考えが明らかになる。それは「自己満足」のみである。

 記事の内容は、公明党の幹事長代理が、戦没者のために靖国神社ではなく、国立の追悼施設を建設する調査研究費を来年度予算に組み込むように、と政府の官房長官に求めたが、あっさりと却下された、というものである。そして、選挙協力ばかりではなく、自衛隊のイラク派兵などの重要政策でも小泉政権を支持しているのに、公明党がたまにする要求は門前払いをされたことをあげて、「忍耐力は大したものだ」と皮肉るものである。

 しかし、自民党を動かすことができるのは「世論」だけである、と公明党幹部自身が認めていながら、認められるはずがない予算の要求をなぜするのであろうか?はなはだ不可思議なことである。

 結局、予算の要求などは「婦人部や青年部」に向けたポーズでしかない。要求することに意義を見いだす不思議な政党が公明党である。創価学会は、政府にこのように要求をした、それだけで納得する「健気な支持者」なのだ。それが自らの生活を苦しくすることをわからないのだろうか。ツケは国民に返ってくることを忘れたのだろうか。

 そうまでして政権にぶら下がっていたいのであろうか。与党としての「うまみ」とはいったい何であろうか。物理的にうまみがあっても、大切なはずの「結党の精神」さえ投げ捨てて得るものは「心苦しさ」のみであろう。そのように思って神崎委員長や大田幹事長代理の顔をみると、「如是相」の経文が思い浮かび、彼らの来世を案ずる。

 池田元総講頭の頭の中には、自らの名誉や地位をいかに保持するか、との思いしかないのであろう。自己中心的な考えのもとでは、どのような筋違いのことをしても正当化される。過去の発言と正反対の発言をしても意に介さない人格を「ウソつき」という。そして、弟子たちを苦悩の底に堕とし入れる。今はうまく立ち回っているようであるが、仏様の眼から逃れることはできない。正信に立ち返ることを祈るばかりである。

 私たちは、どこまでも正直に生きることが大切である、と彼らの姿から学ことができる。素直に仏様の教えを信じて「心の師とはなるとも、心を師とはせざれ」との仰せ、つまり、自己の小さい心を中心として行動をするのではなく、仏様の御心を頂いて行動をする大切さを忘れることのないようにしたいものである。

文責編集部